(この記事は2016年5月27日付毎日新聞夕刊映画欄において掲載されたものです)
【シネマの週末・データで読解:週末興行成績(21、22日)】毎日新聞 2016年5月27日
1. (1) | ズートピア |
(5週目)
|
2. (2) | 殿、利息でござる! |
(2週目)
|
3. (3) | 世界から猫が消えたなら |
(2週目)
|
4. (4) | 名探偵コナン 純黒の悪夢 |
(6週目)
|
5. (ー) | 海よりもまだ深く |
(1週目)
|
6. (5) | 64―ロクヨン― |
(3週目)
|
7. (6) | シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ |
(4週目)
|
8. (8) | 映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃 |
(6週目)
|
9. (28) | ガールズ&パンツァー劇場版 |
(27週目)
|
10.(ー) | 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 3 暁の蜂起 |
(1週目)
|
※()の数字は前週順位。興行通信社調べ
勢い続く「ズートピア」
ディズニーアニメ「ズートピア」が、土日2日間で動員37万5137人、興収5億円を超え、3週連続1位を獲得した。累計動員は350万人、累計興収は45億円を突破し、関係者は「60億突破も見えた」と言う。
しかし本作が特筆すべき点はそれだけではない。本作は4月23日に公開され、先週は公開5週目だったが、ゴールデンウィークが終わって興行全体が落ち込んだ5月7日の週を除く3週で、週末興行収入が前週比で増加している。
本紙の映画評でも、「一切手抜きなし」と激賞された本作。動員の足並みが落ちず、むしろ拡大しているのは、鑑賞者の強い満足度とともに、その反響を見越したかのような公開後のテレビCMやテレビ番組での宣伝展開がドライブになっているとみられる。
2012年以降に公開された作品で、公開規模が拡大していないにもかかわらず。興行収入が前週比で3週以上増加した作品は、今週末ランキングにもある人気アニメの劇場版「ガールズ&パンツァー 劇場版」(27週目のロングラン)と、総興行収入250億円を超え、社会現象となったディズニーアニメ「アナと雪の女王」(前週比で5回増加)だけである。「ズートピア」も5週目の段階で、公開前より鑑賞意欲は上昇しており、勢いはまだまだ続くであろう。
(GEM Partners代表、梅津文)=毎月最終金曜日掲載
◆掲載元◆
毎日新聞: シネマの週末・データで読解 「勢い続く「ズートピア」」 (毎日新聞2016年5月27日 東京夕刊)