今週末公開、認知層における意欲が高い『インターステラー』

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クリストファー・ノーラン監督のSFドラマ『インターステラー』が明日、11月22日(土)に公開される。

映画『インターステラー』

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そこで近年の同監督作品『ダークナイト ライジング』(最終興行収入19.7億)、『インセプション』(最終興行収入35億)とともに、昨年の12月に公開された洋画SF大作『ゼロ・グラビティ』(31.7億)と、ここまでのマーケティングデータを比較した。

以下の図は、横軸に市場内の「認知度」、縦軸に認知層の中の「意欲度(意欲/認知度)」と、斜めの等高線は「意欲度」を示している。

 

認知率と意欲/認知率のポジション推移

各作品の公開12週前(-12W)、公開1週前(-1W)と公開週(1W)時点での数値をプロットした。(『インターステラー』は公開一週前(-1W)にあたる先週土曜日時点数値まで)

 

公開12週前(-12W)の数値を見ると、前作が最終興行収入16億を記録し強い支持を受けたシリーズ続編の『ダークナイト ライジング』は高めだったが、『インターステラ―』と『インセプション』『ゼロ・グラビティ』はほぼ同程度の認知度、意欲度だったことがわかる。

公開12週前(-12W)から公開1週前(-1W)、公開週(1W)にかけての動きで目覚ましいのは、『インセプション』。認知はもちろん、意欲/認知率の伸びはほとんど前例のないレベルでの伸び方であった。『ゼロ・グラビティ』も『インセプション』ほどではないが、認知度とともに、その中の意欲/認知度も高くなるという、非常に力強い動きをしている。『ダークナイト ライジング』も高めの意欲/認知度をキープしつつ、認知度も上昇した。

この動きと比べると、『インターステラー』は同時期(-1W)の『ゼロ・グラビティ』を上回る意欲/認知度まで伸びているが、認知度が低めである。

レオナルド・ディカプリオが来日し、渡辺謙が大量にテレビ番組でPR活動をした『インセプション』は、洋画としては記録的なテレビパブリシティ量であったが、『インターステラー』は、『ゼロ・グラビティ』と比べてテレビでの露出量が少なめ。

『インターステラー』の公開週末土日二日間の興行収入シミュレーション値は昨年の『ゼロ・グラビティ』対比70~80%ペースだが、これも公開までの数値の伸びが前提での数値である。

ターゲットを絞っての丁寧な展開で高まった意欲度が公開までに一気に爆発するか、あるいは口コミでの腰の強い興行となるか、期待と注目が集まるところである。

 

◆公式サイト◆
映画『インターステラー』公式サイト

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