先週に引き続き、今年の夏興行が例年と比べてどのようなペースなのか、公開されていない作品については現時点での見込みシミュレーション結果含めて分析した。
先週と同じく、集計対象は、各年の6月最終週~8月最終週のひとつ前の週(5週ある場合は第4週目まで、4週ある場合は第3週目まで)の間に100スクリーン以上で公開された作品である。
8月8日に公開された『STAND BY MEドラえもん』や『トランスフォーマー/ロストエイジ』が1週前時点でのシミュレーション値を上回るスタートとなり、また、これから公開の作品もペースアップしている。これらの要因により、同じ条件で比較したとき2014年の興行は2010年、2009年、2013年に続く規模となった。
大ヒットスタートとなった『STAND BY MEドラえもん』は過去のドラえもんシリーズと比較して、親層(15歳未満の子供と映画に行く)の意欲度は過去のドラえもんシリーズ並み。また、15歳から69歳男女の中から「親層」を除いた「大人層」での意欲度は高めであった。
今週末は『ホットロード』が公開される。先週(8月2日から8月8日までの間)テレビの番組内露出量は群を抜いて高く、公開2週前から公開1週前にかけてシミュレーション値も上昇している。今週も公開に向けて話題度の高まりに期待がかかる。
先述の『STAND BY MEドラえもん』や『トランスフォーマー/ロストエイジ』はもちろん、『マレフィセント』『思い出のマーニー』『るろうに剣心 京都大火編』『GODZILLA』なども市場内の意欲度は高く、お盆の週末にかけて多くの客でにぎわうことであろう。
夏興行全般が“ホットロードショー”となることに期待がかかる。
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