大ヒットスタートを切った『ホットロード』と、それを振り切り1位をキープした『STAND BY ME ドラえもん』の共通点は、若年層において意欲度が高いことである。
弊社の定点観測トラッキングデータは、全国に住む15歳~69歳を集計対象とし数値を発表しているが、サンプル自体は男女10~14歳、70~79歳も確保している。
そこで、直近のデータをもとに、『ホットロード』『STAND BY ME ドラえもん』が訴求したとみられる男女10~14歳の、劇場公開前・公開中の作品(※)に対する鑑賞意向を分析した。
まず、意欲度ランキング上位5作品は以下のとおり。
◆男性10~14歳 意欲度上位作品◆
1位 STAND BY ME ドラえもん (2W)
2位 GODZILLA ゴジラ(4W)
3位 トランスフォーマー/ロストエイジ (2W)
4位 宇宙兄弟#0 (2W)
5位 バトルフロント (2W)
◆女性10~14歳 意欲度上位作品◆
1位 STAND BY ME ドラえもん (2W)
2位 近キョリ恋愛 (-8W)
3位 ホットロード (1W)
4位 るろうに剣心 伝説の最期編 (-4W)
5位 映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ (-8W)
『STAND BY ME ドラえもん』は男女とも1位。
『ホットロード』は女性10~14歳において『近キョリ恋愛』に続いた。
若年層、男女10~14歳の意欲度の傾向は?
一方、男女10~14歳での他作品の意欲度の傾向を見ると、目につくのは、10~14歳においては、意欲率0%となる作品が多いこと。男女とも調査対象作品の8割に対する意欲度が0%となった。
つまり、現在公開中・直近で公開される作品に対して基本的に「鑑賞意向なし」と答える傾向が強い中で、『ホットロード』『STAND BY ME ドラえもん』は大健闘したということが伺える。
上記に作品のヒットの要因は、10代の意欲喚起だけではない。『STAND BY ME ドラえもん』のヒットは、毎年春のドラえもんを見る人以外、特に親子層以外の「大人」に訴求したことも大きな要因とみられる。また、『ホットロード』は女性15歳~19歳の方が意欲度が高い。
しかし15歳~69歳の”大人”に比べて、そもそもライト層の割合が高い10~14歳に強く訴求できたことを見ると、いかに意欲を喚起しにくい、あるいはそもそも狙われていないと考えられる層を動員した快挙のヒットだったかが伺える。
(※)鑑賞意向調査対象の作品
・100スクリーン以上公開作品12週前~公開2週目(8月16日時点)
・100スクリーン未満公開作品のうちある程度の宣伝露出が想定されるもの 8週前~公開2週目(8月16日時点)
・ランキング上位作品から『マレフィセント』『GODZILLA ゴジラ』『るろうに剣心 京都大火編』
◆公式サイト◆
映画『ホットロード』公式サイト
映画『STAND BY ME ドラえもん』公式サイト
(C)2014「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会 / (C)2014「ホットロード」製作委員会 (C)紡木たく/集英社