『超高速!参勤交代』

シニアが大きな「票田」に(毎日新聞夕刊映画欄から転載)


『超高速!参勤交代』

(※2014年6月27日付毎日新聞夕刊映画欄において掲載されたものです)

6月21日、22日の週末興行成績では、快進撃中の『アナと雪の女王』に続き、江戸時代を舞台にした『超高速!参勤交代』が2位にランクイン。ヒットスタートを切った『ノア 約束の舟』、木村大作監督の『春を背負って』が並ぶ。共通するのは「作品を見たい」と考える人の中で、50歳以上が高い割合を占めることである。

「映画は若者のメディア」と言われたものだが、それも今は昔。年に1回以上映画館に行く映画鑑賞者に占める50代以上の割合は、過去25年余りで十数%から40%程度まで高まっている。ちょうど若者とシニアの割合が逆転した様相である。

50代以上にだけに訴求して「ヒット」につなげるのは難しいが、大きな“票田”である。ちなみに、「アナ雪」も公開当初は若い女性を中心に火が付いたが、社会現象となっていくのと平行して、鑑賞意向を持つ50代以上の割合はどんどん高まっている。

人口構成比とともに高齢化が進んでいるのは観客だけでなく、作り手や宣伝する側でも実は同じ。シニア層を本気で狙ったヒットはますます増えるかもしれない。また、今の「シニア」像は25年前の「シニア」とも異なるだろう。ヒットは世相を反映するが、今までの固定概念を覆すような映画が多く現れることが、日本を明るくする一助となるのではないか。

(GEM Partners代表、梅津文)=毎月最終金曜日掲載

『ノア 約束の船』

◆関連コラム◆
映画市場のトレンドはどう変わっているのか・GEM映画白書2014年

◆掲載元◆
毎日新聞: シネマの週末・データで読解 「シニアが大きな「票田」に」 (毎日新聞2014年6月27日 東京夕刊)

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