(この記事は2015年9月25日付毎日新聞夕刊映画欄において掲載されたものです)
【シネマの週末・データで読解:週末興行成績(19、20日)】毎日新聞 2015年09月25日
1. (ー) 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド(1週目)
2. (ー) ヒロイン失格(1週目)
3. (ー) アントマン(1週目)
4. (2) アンフェア the end(3週目)
5. (ー) 心が叫びたがってるんだ。(1週目)
6. (3) 天空の蜂(2週目)
7. (1) ピクセル(2週目)
8. (4) テッド2(4週目)
9. (5) ジュラシック・ワールド(7週目)
10.(6) キングスマン(2週目)
※()の数字は前週順位。興行通信社調べ
まだまだ熱い興行市場
先週末はシルバーウイークに向けて多くの作品が公開されたが、見逃していた夏のヒット作をご覧になった人も多いのではないか。
昨年の映画興行界の事件は「アナと雪の女王」の大ヒットだろうが、今年は夏興行の“酷暑”ぶりが特筆すべき事象といえるだろう。「アナ雪」のように2000万人を動員するような作品は、普段映画を見ない人が劇場に足を運び、映画を好きになるきっかけとなり、興行市場に“資産”を残す。今夏の大作も、資産形成に貢献したのではないか。
Chuck Zlotnick / Universal Pictures and Amblin Entertainment
100億円近い興行収入が見込まれる「ジュラシック・ワールド」をはじめ、興収40億円、動員300万人を超える作品が6本。7月上旬から9月上旬までの全国興収は、2000年以降の最高成績という活況ぶり。ラインアップは多種多様で、画面に合わせて椅子が動くなど、体感型の4D映画も人気であった。この際に劇場予告編を見て、シルバーウイーク作品に足を運んだ人も多いだろう。
次の書き入れ時は冬休み、年末年始。最近映画館で映画を見た人に向けたアンケートによれば、冬に公開される大作の中では「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「007スペクター」「I LOVE スヌーピー」などの劇場予告編を見た割合が高い。今年の冬、そして16年に向けたバトンは既に引き継がれている。
(梅津文・GEM Partners代表)=毎月最終金曜日掲載
◆掲載元◆
毎日新聞: シネマの週末・データで読解 「まだまだ熱い興行市場」 (毎日新聞2015年9月25日 東京夕刊)